夢をカタチにする

きっかけは福祉ボランティア、日本留学で介護職を選んだ理由、今の心境とこれからのこと

ANH CHI

ANH CHI

生活と環境
 
日本で介護留学生として日本の大阪で暮らしている。日本に来てまだ5か月という短い時間ですが、この「日出ずる国」について色々知るようになりました。介護を志したきっかけと日本留学を選んだ理由について話したいです。
 

私が介護を志したきっかけは?

高校生の頃、学生の私たちに社会体験させる目的として、毎年、学校が恒例行事で旧正月の直前などの祭日にボランティア活動を企画します。私たちは貧乏地域の多い山岳地帯や福祉を必要としている方との交流を通して社会福祉を学びます。高校2年生にBA VIという地域の老人ホームに行く機会がありました。そこで、お爺さん、お婆さんとの触れ合いを通じて忘れられない体験をしました。その施設の高齢者は「子供がいない孤独な人」か「体に被害がある人」で1部屋に7、8人が一緒に住んでいます。しかし、その施設の設備は十分に整っていなく、閑散とした状態で生活だけをしているという印象でした。ボランティア活動では入居者と踊りや歌を披露したり、会話を楽しむ機会があり、私たちから小さなプレゼントを渡しました。お爺さん、お婆さんは嬉しそうで幸せそうな笑顔が印象に残り、抱き込んで泣いていたお婆さんもいました。その姿を見ると、私自身もすごく感動しました。
 
「このように人々に笑顔と幸せをもたらせたらいいじゃないか?」という思いが頭に浮かびました。
 
両親にその体験ができたことを語って、将来、社会福祉職で働きたい願いについて両親と相談をしてみたところ、両親は賛成してくれて嬉しかったです。母の友人の娘が日本で介護士として働いていることを知ったので、母の友人に相談したところ、介護の仕事を勧められました。その時から介護の仕事内容に深く興味を持ち、インターネットで調べたり、日本にいる先輩に聞いたりしました。それ通じて「歳を取ると孤独感を感じる」「無気力になる」ことがあるなど、介護はどのような仕事なのか、介護士になるためにどのような資格が必要なのか、把握できるようになりました。それで、介護職を志し、頑張ることを固く決意しました。
 

日本を選んだ理由は何?

 
「どうして日本を選んだのか?」
「どうして他の国ではないか?」
 
とよく聞かれています。
誰もが知るように、日本では高齢化が深刻な課題となっている国であり、この国で高齢者率が労働力率より圧倒的に高く、現在も急増しています。そのため、日本では福祉・介護が大変重視されています。介護施設や老人ホームが多くできて、その状況から、介護業界に従事する人材を養成・教育することは必要です。ところが、日本で労働力人口が少なくなってきて、国内の人材だけであればもちろん足りないので、外国人の人材をたくさん求めています。
また、日本は先進国なので、設備や医療技術、医療用品の良い物が整っています。そのような先進的なところで知識を取得し、経験を積んで、将来、母国に持ち帰って、何か役に立ちたいと考えています。
 

アルバイトは何をしている?

現在、大阪にある大きな病院で介護士としてアルバイトをしています。「高齢者の介護」と言えば、誰もが大変な仕事だと思うでしょう?でも、私にとっては、素晴らしい仕事だと思っています。まだ留学生なので、1週間に28時間しかアルバイトできませんが、職場では職員がみんな熱心で、いつも笑顔で仕事をします。日本人か外国人なのかの差別はなく、職員がいつも優しく教えてくれます。日本に来たばかりの時は私たちの日本語が十分話せなかったり、関西弁がわからなく、大変困っていましたが、分からないことがあったら、言葉だけでなく、手振り身振りで説明したり、先に模範を示したりしてくれました。
 
ここにいる優しく、可愛い高齢者の利用者さんは、いつも私たちを孫娘のように見てくれます。私も彼らが自分のお爺さん、お婆さんだと感じて過ごしています。毎日学校とアルバイトがあって、すごく大変ですが、利用者さんの笑顔を見ると、やる気が出て、明るくなります。アルバイトで少しでも空き時間があると、利用者さんとコミュニケーションを取ったりしています。そのおかげで、自分の日本語の会話能力と聴解能力が日々伸びるようになったと気づきました。
 
いつの間にか介護の仕事が大好きになりました。また、知らぬうちに介護施設にいる皆さんが私の第2家族になっています。おかげで、母国の家族と離れて暮らしていても、そんなに寂しくはありません。